反対咬合を含む下顎前突は前歯3歯以上の逆被蓋をいい、その因子には歯槽性、機能性、骨格性があり、何らかの形で複合している場合が多いです。
反対咬合(受け口)
なぜ反対咬合(受け口)に
なるのでしょうか?
- 歯槽性下顎前突
- 機能性下顎前突
- 骨格性下顎前突
上顎骨、下顎骨の大きさや形態にはほとんど異常がなく、上顎前歯の舌側転位や舌側傾斜、下顎前歯び唇側転位や唇側傾斜、またはそれらが合併することにより上下顎前歯が逆被蓋を呈するもの。
上下顎切歯の早期接触などが誘因となって、下顎骨が本来の顎位から前方に変化し、下顎が近心咬合位に誘導され、上下顎前歯が逆被蓋呈するもの(仮性下顎前突ともいう)。前歯の切端咬合での構成咬合がとれる。
上顎の劣成長または下顎の過成長もしくはその両者によって、上下顎前歯が逆被蓋を呈するもの。
反対咬合(受け口)を矯正する際の矯正方法について
①歯槽性、機能性要因
多くの場合、抜歯、非抜歯の判定を行いマルチブラケット装置による治療を行います。
②骨格性要因
- 成長期にある場合
- 成長が終了した時期
骨格性の場合、上顎の成長発育と下顎の成長発育の時期の相違から、この時期の治療は下顎骨の成長抑制となります。しかし、上下顎骨の不調和が前後、垂直、左右方向(顎偏位)に、単独あるいは複合して著しく生じている場合、外科的矯正治療を考慮して成長に伴う変化を経過観察することもあります。
十分に下顎骨の成長発育のコントロールを行えると診断した場合、顎関係の改善を行う装置(下顎過成長の時はチンキャップ、上顎劣成長のときは上顎前方牽引装置、上顎劣成長と下顎過成長が共存するときは後頭部・オトガイ部固定装置)を用います。
矯正治療単独、外科的矯正治療の判定を行い、矯正治療単独で行う場合、抜歯、非抜歯の判定を行いマルチブラケット装置による治療を行います。
受け口の症例
Case1 [30代女性]
■抜歯をせず拡大、ディスキングを行い裏側(舌側)矯正
主訴 | 前歯の反対咬合 |
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治療期間 | 1年10ヶ月 |
治療費 | ¥1,350,000 |
治療の リスク | 一時的な疼痛、違和感など |
Case2 [50代女性]
■ディスキング、前歯の拡大を行いマウスピース矯正にて治療
主訴 | 反対咬合を治したい |
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治療期間 | 1年10ヶ月 |
治療費 | ¥1,100,000 |
治療の リスク | 一時的な疼痛、違和感など |