裏側矯正は文字どおり「歯の裏側」に装置を付ける矯正方法です。装置が目立ちにくいなどのメリットがある矯正方法ですが、費用がネックとなり治療を先延ばしにしている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、裏側矯正の費用相場や、費用を抑える方法を解説します。裏側矯正のメリットについてもあわせて解説するので、矯正方法でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
Contents
そもそも裏側矯正とは?
裏側矯正は、矯正装置を歯の裏側に装着して歯を動かす矯正方法です。歯科では、舌側という意味の「リンガル矯正」とも呼ばれ、他の人に気づかれにくい矯正治療ができます。
治療期間は一般的な表側矯正と変わらず、症例によってはより早く終わることもあります。近ごろでは装置自体が小さくなり、装着後の違和感や話しづらさも大きく軽減されました。
表側矯正との違い
歯の表側(唇側)に矯正装置を取り付けて歯を動かしていく、もっともポピュラーな矯正方法です。
「歯列矯正」と聞くと、表側矯正を最初にイメージする方が多いのではないでしょうか。表側矯正は歴史が古くこれまでにたくさんの研究がされてきたため、ほとんどの症例に対応できます。
ただし、装置を歯の表側に取り付けるため、裏側矯正のような「見えない矯正」はできません。目立ちにくくするためには、透明のブラケットやホワイトワイヤーを選択するとよいでしょう。
マウスピース矯正との違い
マウスピース矯正は、透明度の高いマウスピース型の矯正装置(アライナー)を歯に装着して、歯を動かしていく矯正方法です。一人ひとりの歯並びにあわせて作製された形の異なるマウスピースを装着し、治療の段階に沿って新しいマウスピースに交換しながら歯を動かします。
マウスピースはいつでも取り外せるため、これまでと同じような生活が送れることが大きな特徴です。また、マウスピース自体が透明で目立ちにくく、矯正中の口元が気になる方でも安心です。
裏側矯正の値段相場
裏側矯正の値段相場は、80~150万円ほどです。ただし、費用は地域や症例によって異なりますが、多くの医院で表側矯正よりも高めに設定されています。装置をオーダーメイドで作製する必要があることや、歯科医師の高い技術が求められることなどが費用に反映されているためです。
表側矯正の値段相場
表側矯正の費用相場は、50~100万円です。矯正費用のなかには、カウンセリング、検査・診断料、装置代、調整料、保定装置代、経過観察料などが含まれています。
ただし、医院によって通院のたびに調整料や診察料が必要なケースもあります。その場合は、治療が長引くと費用の負担が大きくなりますが、トータルフィーでは治療が長引いても費用が変わりません。
また、表側矯正の場合でも、目立ちにくいクリアブラケットやホワイトワイヤーなどを選択すると、追加費用が発生して裏側矯正よりも高額になるケースがあります。矯正治療をはじめる前に、費用の内訳をしっかり確認しておきましょう。
マウスピース矯正の値段相場
マウスピース矯正の費用相場は、30~90万円ほどです。表側矯正と同様に、一般的にカウンセリング、検査・診断料、装置代、調整料、保定装置代、経過観察料などが含まれていますが、医院によっては調整料や診察料が発生することもあります。
また、マウスピース矯正では紛失や予定と異なる歯の動きをした場合のマウスピース再製費がかかることがあります。医院によってプランが異なるケースもあるため、治療を開始する前に必ず確認しておきましょう。
裏側矯正にかかる治療費用を抑える方法
裏側矯正は歯の裏側に装置が付くため見えにくく、仕事などで目立つ装置を付けられない方でも安心して治療を受けられます。しかし、どの医院でも他の矯正装置よりも高額に設定されており、少しでも費用を抑えて治療を受けたいと考えている方も多いでしょう。
ここでは、裏側矯正の費用を抑えられる方法を紹介します。劇的に安く抑えることは難しいですが、誰でも試せる方法のためぜひ参考にしてください。
①歯科医師の指示を守り治療をスムーズに進める
歯科医師の指示をよく守りスムーズに治療を進めることで、余計な費用が発生せず総額を抑えられることがあります。
直接費用には関係ないように思えますが、治療が長引くとその分の費用が積み重なって予定よりも高額になるケースが少なくありません。矯正中の注意事項や指示された内容は、小さなことでも守って過ごすことが大切です。
②保険が適用できるか確認する
一般的に矯正治療は保険適用できない自由診療ですが、国が指定した症例に当てはまる場合は健康保険が適用されます。先天的な咬合機能異常や外科手術が必要な矯正治療は健康保険が適用されるため、費用を抑えられることがあるでしょう。
ただし、保険適用の矯正治療が受けられるのは、国が指定した医療機関で治療を受ける場合に限ります。詳しい内容は、厚生労働省のホームページや歯科医院で確認しましょう。
③歯科矯正のモニターに応募する
矯正治療を受ける医院で、モニターになって割引を受ける方法があります。モニターになると院内の勉強会や学会の症例発表などで写真や治療の詳しい内容が露出する可能性がありますが、個人を特定できないよう配慮されているケースがほとんどです。
ただし、どの医院でもモニターを募集しているわけではないこと、モニターを受けられるかどうかは歯科医師の判断によることを覚えておきましょう。
値段が高くなりがちな裏側矯正を選ぶメリット
費用がネックになる方が多い裏側矯正ですが、他の矯正装置にはないさまざまなメリットがあります。具体的なメリットを把握した上で、治療方法を検討したい方が多いでしょう。
裏側矯正を選ぶメリットは、次のようなものがあります。
- 矯正装置が他人から見えにくい
- 矯正中でも虫歯になりにくい
- 舌の癖を矯正できる
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
①矯正器具が他人から見えにくい
裏側矯正は歯の裏側に装置を取り付けるため、口元を覗き込まれない限り見えることはほとんどありません。下の歯はあくびなど大きな口を開けると見えることがありますが、手で覆うなどすれば目立つことはないでしょう。
そのため、表側矯正のような目立つ装置では見た目が気になって治療を躊躇していた方でも、安心して治療を受けられるでしょう。
②矯正中でも虫歯になりにくい
矯正中は装置と歯のすき間に汚れがたまりやすく、虫歯リスクが高くなりがちです。歯の裏側は常にだ液が循環しているため、食べかすを洗い流しだ液の自浄作用効果を受けやすく、矯正中でも虫歯になりにくいメリットがあります。
③舌の癖を矯正できる
裏側矯正は舌で歯を押しだすなどの「舌癖」を改善できることがあります。装置は歯の裏側に付いているため、舌が当たることに違和感を覚えて舌を押し付ける癖を抑制する効果が期待できます。
舌癖が残っていると矯正完了後に再び歯並びが乱れる恐れがあるため、装置を外した後の後戻りリスクを減らすことにもつながります。
まとめ
矯正治療は数回の通院で修了するものではないため、どの装置にするか迷ってしまうかもしれません。裏側矯正は多くの症例に対応し、「他の人に気づかれにくい」というメリットが大きいのではないでしょうか。費用や治療期間など気になることがあれば、一度歯科医院へ相談してみましょう。
表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。
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