裏側矯正ができない人はどんな人?治療が難しい症例があるのかわかりやすく解説

裏側矯正は他の人から気づかれにくいため、希望する方が多い治療方法です。しかし、高い技術が必要な裏側矯正は一部の症例では適用されないこともあり、治療を受けられていない方が少なくありません。

そこで今回は、裏側矯正ができない人の特徴を解説します。治療が難しい症例もわかりやすく解説するので、裏側矯正を検討している方はぜひ参考にしてください。

裏側矯正ができない人とはどんな人?

胸元で×ポーズをする白衣を着た女性

裏側矯正は歯の裏側に装置を取り付ける矯正方法のため、一部の症例では適用されないことがあります。しかし、表側矯正で治療可能な症例であれば、ほとんどの場合で裏側矯正でも治療が可能です。

では、なぜ裏側矯正が適用されないと判断されるのでしょうか。裏側矯正が難しいと判断されるのは、以下のようなケースです。

  • 金属アレルギーの方
  • 歯並びの乱れが大きい
  • 重度の歯周病である
  • 舌が大きく器具で傷つける可能性が高い

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

金属アレルギーの方

裏側矯正では一部の装置に金属を使用するため、金属アレルギーの方は注意が必要です。過去に歯科治療でアレルギー反応が出た経験のある方は、必ず歯科医師へ伝えるようにしましょう。

しかし、近頃は金属アレルギーの方でも、アレルギー反応が出にくい材料が使われるようになっています。金属アレルギーが心配の方は、一度歯科医院へ相談してみましょう。

歯並びの乱れが大きい

歯並びの乱れが非常に大きい場合や、裏側矯正だけでは対応できないような重度の症例は、裏側矯正が難しいと判断されることがあります。

なかでも、骨格の異常が原因の歯並び・噛み合わせの乱れは、外科手術を受けないと改善が難しいケースが少なくありません。外科手術と歯列矯正を組み合わせると治療が可能なこともあるので、歯科医師によく相談してみましょう。

重度の歯周病である

重度歯周病の場合、歯茎や歯を支えている骨に問題があるため、矯正治療を受けることで症状が進行する恐れがあります。矯正治療は歯の周辺組織の炎症を利用して歯を動かしていきますが、歯周病にかかっている場合はすでに炎症が強い状態です。そのため、裏側矯正だけでなく他の矯正方法でも、矯正治療が難しいと判断されるケースがほとんどでしょう。

ただし、軽度歯周病であれば適切な治療を受けたあとに、矯正治療ができる可能性があります。歯周病は自覚症状が少ない疾患のため、進行しないよう日頃から定期健診を受けておくとよいでしょう。

舌が大きく器具で傷つける可能性が高い

舌の大きさが標準よりも大きい場合は、裏側矯正を行うことで舌を傷つける恐れがあります。仮に装着できたとしても、舌を誤って噛んでしまうことが考えられます。その場合は、裏側矯正は難しいと判断されることがあるでしょう。

また、元々舌が大きい方は、装置の厚みで舌の可動域が小さくなり、違和感を覚えやすくなります。そのため、歯科医師が総合的に判断して、表側矯正を進められるかもしれません。

【注意】歯科医師のスキルが不足している場合もある

一般的に、裏側矯正は表側矯正よりも、深い知識と高い技術が必要とされる矯正方法です。相談した歯科医師に裏側矯正の実績や知識が不足していると、裏側矯正は難しいと判断せざるを得ないことがあります。その場合は、他の歯科医院を紹介してもらえることもありますが、すべての歯科医師が良心的とは限りません。

裏側矯正を希望しているのに治療が難しいと判断された場合は、セカンドアピニオンを活用して複数の医院でカウンセリングを受けてみるとよいでしょう。

裏側矯正の2つのメリット

歯を見せる女性

歯の裏側に装置を取り付ける裏側矯正には、他の矯正方法にはないメリットがあります。代表的なものに、以下のような2つが挙げられます。

  • 矯正装置が目立ちにくい
  • 同時にホワイトニングできる

では、裏側矯正のメリットをそれぞれ詳しく見ていきましょう。

①矯正装置が目立ちにくい

裏側矯正の最大のメリットは、矯正装置が目立ちにくいことではないでしょうか。大きな口を開けたときに覗き込まれない限り、装置が見えることはほとんどありません。

そのため、仕事柄目立つ装置を付けられない方や、矯正中の口元が気になる方でも安心して治療を続けられます。

②同時にホワイトニングできる

歯の表側に装置が付いている場合、矯正治療と同時にホワイトニングは行えません。裏側矯正は装置が歯の裏側に付いているため、ホワイトニングを受けることができます。矯正治療が終わるのを待たなくてもよいので、トータルの通院期間が短くなるでしょう。

裏側矯正の3つのデメリット

歯ブラシをしながら頬をおさえる女性

他の矯正方法では得られない、いくつかのメリットがある裏側矯正ですが、デメリットも存在します。メリットとデメリットの両方をしっかりと把握して、裏側矯正にするかどうか判断するようにしましょう。

  • 会話や食事で邪魔に感じることがある
  • メンテナンスが必要
  • 治療費用が高価

では、裏側矯正のデメリットをそれぞれ詳しく見ていきましょう。

①会話や食事で邪魔に感じことがある

装置が歯の裏側に取り付けられるため、会話や食事のときに舌が当たって不便を感じることがあります。舌に装置が当たることで、発音しにくいなどの影響が出ることもあるでしょう。

歯の裏側に装置が取り付けられるため、食事後に矯正装置に食べ物が挟まっていても気づかないこともあります。

②メンテナンスが必要

すべの装置が歯の裏側に取り付けられるため、いつもどおりの歯磨きが難しくなります。鏡で確認してもわかりづらいため、定期的に歯科医院でクリーニングをする必要があります。

また、歯科医院で裏側矯正中の正しい歯磨き方法の指導を受けてセルフケアの質を向上させることも大切です。

③治療費用が高価

裏側矯正は、同じワイヤー矯正である表側矯正よりも費用が高額になりがちです。裏側矯正はオーダーメイドの矯正装置を作成することや、表側矯正よりも深い知識と高い技術が求められるため、その分費用に反映されているのです。

しかし、歯科医師の指示をよく守ってスムーズに治療を進めることで、トータルの費用を抑えられることもあります。医院や地域によっても費用が異なるため、よく比較してみましょう。

裏側矯正にかかる費用と期間

裏側矯正にかかる費用相場は、80~150万円ほどです。費用の内訳は、一般的にカウンセリング代、検査・診断料、装置代、調整費、保定装置代、経過観察料などが含まれます。

ただし、地域や医院の方針、症例によって費用や内訳が異なります。複数の医院でカウンセリングを受けて、納得できる医院で治療を開始するとよいでしょう。

まとめ

裏側矯正は深い知識と高い技術が必要なため、一部の歯科医院では取り扱っていないこともあります。

また、裏側矯正が難しいと判断された場合でも、別の歯科医院では対応できるケースも少なくありません。裏側矯正での治療を検討している方は、歯科医師へ気軽に相談してみましょう。

表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。

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