ガタガタの歯並びは口元やお顔の印象を大きく変えてしまうため、気にしている方も多いでしょう。食べ物が詰まりやすいなどの不便を感じている方もいるかもしれません。
しかし、ガタガタの歯並びになってしまう原因や治療法がわからず、そのままにしている方が少なくありません。
そこで今回は、歯並びがガタガタになる原因と治療法について解説します。悪い歯並びを放置するリスクについても解説するので、歯並び・噛み合わせでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
Contents
歯並びがガタガタになる5つの原因
歯並びがガタガタになってしまう原因は、先天的なものが原因の場合と、日ごろの習慣などで引き起こされる後天的なものが原因の場合に分けられます。
- 顎の骨が小さい
- 歯の本数が多い
- 指しゃぶりや爪を噛む癖がある
- 舌の位置が正しい位置にない
- 生え変わりの時期が適切ではなかった
では、それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。
顎の骨が小さい
顎の骨と歯の大きさがアンバランスだと、歯がきれいに並ばずガタガタと重なることがあります。たとえば、顎の骨が歯の大きさに対して小さい場合、歯が並ぶスペースが確保できず重なったり斜めに生えてきたりすることがあります。顎の大きさは遺伝することもありますが、幼いころの食生活が原因でうまく成長しなかったことも考えられます。
歯の本数が多い
通常、永久歯は28~32本ですが、それよりも本数が多い(過剰歯)場合は顎の骨のなかできれいに収まらないことがあります。収まりきらず溢れた歯はガタガタと不ぞろいに生えるようになるでしょう。また、過剰歯は生えてくる位置が悪いと、他の歯の根っこを吸収してしまうこともあるため適切な処置を受ける必要があります。
指しゃぶりや爪を噛む癖がある
指しゃぶりや爪を噛む癖があると、歯並びがガタガタになることがあります。これらは歯並びに影響を与えてしまう「悪習慣」といい、矯正治療で歯を動かす力よりも大きいと考えられています。日ごろの悪習慣が原因で、歯や顎の骨に力をかけている状態が続くため、歯が動いてしまうのです。
舌の位置が正しい位置にない
顎の骨と歯の大きさはバランスが取れていても、舌の位置が悪い場合や悪習慣がある場合も歯並びが乱れる原因になります。舌先で歯の裏側を押す癖があったり、頬杖をつく習慣があったりすると、歯に圧力がかかり続けて少しずつ動き出します。歯科医院で治療を受けたとしても、舌の癖が改善されていないと再びガタガタと乱れてしまうでしょう。
生え変わりの時期が適切でなかった
乳歯から永久歯に生え変わる時期が適切でなかった場合も、ガタガタの歯並びの原因となります。永久歯が生えてくると、乳歯の根っこが吸収されて抜け落ちるのが自然な生え変わりです。永久歯が生えてくる前に乳歯が抜けてしまうと、両隣の歯が少しずつ傾いてこれから生えてくる永久歯のスペースを奪ってしまいます。生えるスペースが不足した永久歯は、斜めに生えてくるしかなくガタガタとした歯並びになってしまうのです。
ガタガタの歯並びを放置するリスク
ガタガタの歯並びを治療せずにそのままにしてしまうと、見た目だけでなくさまざまなリスクがともないます。口内だけでなく、全身へ悪影響をおよぼすこともあるため、そのままにせずまずは歯科医院を受診して相談するようにしましょう。
ここでは、ガタガタの歯並びを放置するリスクについて解説します。
汚れがたまりやすく口臭の原因になる
歯並びがガタガタしていると汚れがたまりやすく、口臭の原因になることがあります。汚れをそのままにしていると歯磨きでは落とせない歯石に変わり、歯周病になってしまいます。歯周病特有の口臭がするケースもあるでしょう。
虫歯になりやすい
ガタガタした歯並びでは、歯ブラシが均一に当たらず汚れがたまりやすい状態です。歯が重なっている部分はブラシが届かないこともあり、虫歯や歯周病リスクが高くなります。
見た目のコンプレックスになる
ガタガタとした歯並びは口元の印象を変えてしまい、見た目にコンプレックスを抱いてしまう原因となることもあるでしょう。大きく口を開けて笑えなかったり、口元を隠して話す癖がついたりと、日常生活でストレスを感じることもあります。
ガタガタの歯並びの治療法
ガタガタとした歯並びだけでなく、悪い歯並びや噛み合わせはできれば早めに治療することが望ましいです。すぐに治療を始められない場合は、相談だけでもしておくとよいでしょう。
ガタガタの歯並びを改善させる治療法には、以下のようなものが挙げられます。
- 表側矯正
- 裏側矯正
- マウスピース矯正
- セラミッククラウン
では、それぞれの矯正方法を詳しく解説します。
表側矯正
もっともメジャーな矯正方法で、歯の表側に装置を取り付けて歯を動かします。ガタガタの歯並びを根本から改善できるため、きちんと治療を完了させると高い効果が期待できるでしょう。
表側矯正にかかる費用は、症例や医院によって異なりますが44~110万円ほどです。治療期間は2~3年ほどかかることが多く、部分矯正や症状が軽い場合は数ヶ月で完了することもあるでしょう。
外科手術が必要な難しい症例など幅広い症例に対応し、ほとんどの医院で取り扱っているため、選択する方が多い治療法です。しかし、装置が目立ってしまう、虫歯リスクが高くなるなどの注意点があります。
裏側矯正
表側矯正の技術を応用し、歯の裏側に装置を取り付けて歯を動かします。装置が見えることはないため、矯正中の見た目が気になる方に向いています。
高い技術を要するため矯正にかかる費用は50~160万円ほどと表側矯正よりも高額になるケースが多いですが、治療期間は2~3年と大きな差はありません。
装置が歯の裏側につくためだ液による自浄作用を受けやすく、虫歯にかかりにくいメリットがあります。しかし、舌を傷つけやすかったり慣れるまでは発音しにくかったりと不便を感じることがあるでしょう。
マウスピース矯正
透明なマウスピースを用いて少しずつ歯を動かす矯正方法です。食事と歯磨きの際は取り外せるため、これまでと同じような生活を送れます。
矯正にかかる費用は27~110万円ほどで、使用するマウスピースの枚数によって費用が異なります。治療期間は2~3年ほどですが、マウスピースの装着時間によって前後することがあるでしょう。
大切な予定にあわせて取りはずせることや、透明で目立ちにくい装置がメリットに挙げられますが、徹底した自己管理が必要な矯正方法です。装着時間が短いと治療がうまく進まないことがあるため、注意が必要です。
セラミッククラウン
セラミック製の被せ物を装着し、審美的な改善を図る治療です。矯正治療のように歯を動かさないため、比較的短い期間で治療が完了します。
治療にかかる費用は1本13~20万円ほどで、本数が増えるごとに費用がかさみます。治療期間は数ヶ月で終わることが多いため、歯並びの改善を急いでいる方でも受けやすいでしょう。
ただし、ガタガタの歯並びを根本的に改善する治療ではありません。審美的に改善したように「見せる」治療であるため、被せ物を外すと歯並びはそのままです。
まとめ
歯並びが悪くなる原因、その治療法について解説しました。悪い歯並びはそのままにしておいても自然に改善されることはありません。早めに相談しておくことで、治療を始めるまでに意識しておきたいことを聞けることもあるでしょう。歯並びでお悩みの方は、近くの歯科医院へ気軽に相談してみましょう。
表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。