ワイヤー矯正と同じように、マウスピース矯正も付けたまま食事ができるのか気になる方が多いのではないでしょうか。
長期間にわたる矯正治療中に、食べられるもの・食べられないものの制限が大きいと、ストレスを感じることもあるでしょう。
そこで今回は、マウスピース矯正中の食事について解説します。マウスピース矯正を検討している方、これからマウスピース矯正をはじめる方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
マウスピースを付けたままでも食べられるものは?
結論からいうと、マウスピースを付けたままでも食べられるものはありません。原則として、マウスピース矯正中に食事を取る場合は、マウスピースを取り外す必要があります。外出先でも飲食するときはマウスピースを取り外し、装着する前に必ず歯磨きをしましょう。
マウスピースを付けたままでも飲める飲み物
原則として、マウスピースを付けたままでも飲めるものは、水以外にありません。ただし、内容によってそのまま口に含めるものがあります。
なかでも避けるべき飲み物は、次のようなものです。
- 40度以上の熱いもの
- 甘いジュースやスポーツドリンク
- 色が濃いもの(コーヒー、ワイン、コーラなど)
マウスピースが耐えられる温度は40度ほどです。それ以上になると熱で変形する恐れがあるため、避けましょう。また、虫歯の原因にもなる甘いジュースやスポーツドリンク、変色の原因になる色の濃い飲み物もおすすめできません。
一方で、マウスピースを付けたまま飲めるものは、次のようなものです。
- 水
- 40度以下のお湯
健康のために白湯を飲んでいる方も、温度に気を付ければマウスピースを付けたままでも問題ありません。日ごろからお茶を飲んでいる方も、マウスピースの着色につながるのでできれば水に変更しましょう。
マウスピースを付けたまま食事をするリスク
- 変形する
- マウスピースに色が付く
- 汚れが付着する
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
①変形する
マウスピースは医療用のプラスチックで作製されるため、食事の衝撃や熱で変形する恐れがあります。マウスピースを付けたまま食事をして口内で変形すると、歯茎や粘膜を傷付けてしまう恐れがありとても危険です。また、マウスピースが変形して使えなくなった場合、新しくマウスピースを作り替える必要があります。その期間は矯正治療を進められないため、治療期間が長引くことも考えられるでしょう。
②マウスピースに色が付く
色の濃いものや着色料が使われているものを食べると、マウスピースに色が付いてしまうことがあります。マウスピースは透明なため少しの色でも目立ってしまい、「透明で目立ちにくい」というマウスピース矯正のメリットが失われてしまうでしょう。「どうしても外せなくて」「このくらいなら大丈夫だろう」という甘えが習慣になり、変色させてしまうこともあります。飲食の際は面倒でもマウスピースを外すようにしましょう。
③汚れが付着する
マウスピースを付けたまま飲食すると、歯とマウスピースの隙間に汚れがたまります。汚れはやがてプラーク(歯垢)となり、だ液と結合して歯に固着する歯石へと変化します。不衛生な状態でマウスピースを装着することは、虫歯や歯周病を引き起こす原因となるため注意が必要です。虫歯や歯周病を発症すると矯正治療を一時中断しなくてはならないため、マウスピースを付けたままの食事は避けるようにしましょう。
マウスピース矯正中における食事での注意点
マウスピース矯正中は、飲食の制限が強いイメージがありますが、いくつかの注意点を守っていればこれまでと同じような食事が楽しめます。
ここでは、マウスピース矯正中における食事での注意点を解説します。「結局どうすればよいの?」と感じた方は、ぜひ参考にしてください。
マウスピースは外して食事する
繰り返しになりますが、原則として食事をするときはマウスピースを取り外さなくてはなりません。マウスピースの破損や口内を傷付けないためにも、徹底するようにしましょう。
ただし、人前でマウスピースを外すときは注意が必要です。食事の場面でマウスピースの着脱を見て、不快な思いをする方も少なくありません。マウスピースの紛失を防ぐためにも、お手洗いや化粧ルームなどで取り外し、専用ケースで保管しましょう。
硬いものは避ける
矯正期間は歯が安定しておらず、少しの刺激で痛みを感じることがあります。なかでも、硬めのパンやおせんべい、りんご、お肉、ごぼうなどの歯ごたえのあるものは、痛みを感じやすくなります。
新しいマウスピースへ交換した直後は積極的に歯を動かしている期間なので、硬いものはなるべく避けるようにしましょう。また、生野菜や繊維性のあるものも食べにくいので、注意が必要です。
食後は歯磨きをする
食事が終わったらすぐに装着するのではなく、必ず歯磨きを行いましょう。歯磨きせずにマウスピースを装着すると、マウスピースと歯の間で細菌が増殖して虫歯や歯周病リスクを高めてしまいます。
お手洗いがない、急いで出ないといけないなど、どうしても歯磨きができない場合は、水などでしっかりと口をゆすいでから装着します。タイミングを見てなるべくはやめに歯を磨くこと、装着前は口をゆすぐだけが癖になってしまわないよう、注意しましょう。
専用のケースに入れておく
マウスピースは透明でとても目立ちにくい素材でできています。取り外した後にテーブルや洗面台にそのまま置いておき、そのまま紛失してしまうケースが少なくありません。
マウスピースを紛失した場合は再製が必要です。治療が長引いたり余計な費用がかかったりするため、マウスピースは「外したらケースに入れる」を習慣付けるようにしましょう。
どうしてもマウスピースを外せない場合は?
マウスピース矯正中の飲食に気を付ける必要があることはわかっていても、どうしても外せない場面があるでしょう。「客先で茶菓子を出された」「大勢の前でマウスピースを取り外せなかった」などで、そのまま飲食物を口にした場合は、食後すぐに取り外して手入れをするようにしましょう。
また、甘いもの・熱いもの・冷たいものは避けて、できるだけリスクを最小限にすることも大切です。マウスピース矯正中であり、装置が付いていることを正直に伝えると、その場の人たちも理解してくれるかもしれません。
まとめ
矯正期間中も、これまでと同じような食事を楽しめる点も、マウスピース矯正の大きなメリットです。いくつかの注意点をしっかり守りながら、マウスピース矯正をスムーズに進めていきましょう。矯正期間中に歯磨きをするわずらわしさから間食が減ったり、食事にメリハリが付き食生活が改善されたりすることで、ダイエットにつながる方も少なくありません。わからないことは歯科医師に相談し、快適な矯正期間を過ごしましょう。
表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査をし、一人一人に合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。