矯正治療中に口臭が発生する原因は?自宅でできる予防法を紹介します!

執筆者情報:小室 敦

矯正治療中に口臭が発生する原因は?自宅でできる予防法を紹介します!

歯列矯正を行っている方の中には「治療を始めた途端口臭が強くなった」と感じている方もいるでしょう。また「歯列矯正を行うと口臭が強まる」という噂を聞いて不安に思っている方もいるかもしれません。では、なぜ治療を行うことで口臭が発生しやすくなるのでしょうか。

当記事では、矯正治療中に口臭が発生する原因や予防方法について解説します。治療中の口臭に困っている方、口臭をあらかじめ防止したいと考えている方は、ぜひお読みください。

矯正治療中に口臭が発生する3つの原因

手で3とする人
矯正治療中に口臭が発生しやすくなる原因は、主に以下の3つです。

 

  • 細菌が繁殖しやすいから
  • 口の中が乾燥しやすいから
  • 口内炎ができるから

 

細菌が繁殖しやすいから

治療を行っている間は、口内に細菌が繁殖しやすくなっています。矯正治療中は、口の中に汚れが残りやすくなるためです。矯正装置を装着していると、種類によっては歯ブラシが口全体に行き届きにくくなります。すると歯や装置の隙間に食べかすなどの汚れが残り、そこから菌が増えやすくなるのです。

口の中が乾燥しやすいから

治療中は口の中が乾燥しやすくなるというのも、口臭の原因のひとつです。治療中は歯に装置を装着することになるため、装置によって口が閉じにくくなります。するとつい口が開けっ放しになるので、口の中が渇きやすくなってしまうのです。

口の中が乾燥すると、唾液の量も不足します。唾液が減少すれば、唾液の持つ殺菌作用や汚れを洗い流す自浄作用が十分に発揮されなくなるため、菌が増えて口臭が強まりやすくなります。

口内炎ができるから

歯に装置を着けることによって、口内に怪我を負いやすくなります。とくに治療に慣れていない最初の頃は、怪我をして口内炎ができる確率が高くなるといえるでしょう。たとえば裏側矯正の場合、舌に近い場所に装置を着けるため、会話や食事の最中に装置と舌がこすれて舌に口内炎ができることがあります。

口内炎になると、唾液が持つ殺菌作用や自浄作用がうまく発揮されにくくなります。その結果口臭の原因となる細菌が活性化し、口の臭いが強まりやすくなるのです。また口内炎などの傷口が悪化すると、膿が出てきます。膿は強い臭いを放つため、膿が原因で口臭を引き起こしているケースもあるでしょう。

矯正治療中の口臭を予防する方法

口臭が強くなると、人と話す際など日常生活を送る上で支障をきたすことも多いでしょう。口臭をできる限り抑えたいという方は、以下のポイントに注意して生活するようにしてください。

 

  • 日々の歯磨きを徹底する
  • マウスウォッシュを使用する
  • デンタルフロスなどを活用する
  • 水分を摂って乾燥を防ぐ
  • 舌苔にも注意する
  • 歯科医院でメンテナンスを受ける
  • 喫煙を控える

 

日々の歯磨きを徹底する

前述のとおり、歯列矯正を行っている間は歯に装置を着けることになるため、歯磨きが行いにくくなります。歯磨きがしっかり行えていないと、口内に菌や汚れが蓄積することにつながるので、磨き残しがないよう入念に歯磨きを行うようにしましょう。

「歯列矯正の中でも、歯磨き中は装置を取り外せるマウスピース矯正であれば関係はないのでは」と思う方もいるでしょう。

しかしマウスピース矯正をしている方であっても、しっかりとした歯磨きは欠かせません。不十分な状態で歯磨きを終えると、歯に残った汚れを封じこめる形でマウスピースを装着することになるためです。そうなれば、ほかの治療方法と同じく、口内に汚れが残り、口臭が発生しやすくなるでしょう。

マウスウォッシュを使用する

マウスウォッシュをする女性
歯ブラシで磨いただけでは口内に汚れが残ってしまうことが多いため、口の中を綺麗にしきるのは困難です。より徹底的に口内を洗浄したい人は、プラスでマウスウォッシュも使用しましょう。マウスウォッシュを併用することで、口全体が洗浄され、口臭の原因となる菌を取り除きやすくなります。

デンタルフロスなどを活用する

細菌を繁殖させないためには、念入りな手入れがカギとなります。手入れといえば、歯ブラシを思い浮かべる方がほとんどでしょう。しかし歯ブラシのほかにも、口内を綺麗にする道具には歯間ブラシやデンタルフロスなどさまざまなものがあります。

歯間ブラシ・デンタルフロスといった道具を使用することで、より念入りに口内の汚れを取り除きやすくなります。矯正治療を行う際は、治療前よりもさらにしっかりと手入れを行うようにしましょう。

水分を摂って乾燥を防ぐ

口臭を防ぎたい方は、定期的に水を飲むことも重要となります。水分を補給すると、口の中が乾燥しにくくなり、唾液が分泌されやすくなります。すると唾液の殺菌作用や自浄作用がしっかりと働きやすくなって、口臭の軽減が期待できるのです。

喉が渇いたときやご飯のとき以外にも、積極的に水を飲んでください。理想的な水の摂取量は、1日1.2リットルが目安です。

舌苔にも注意する

舌をべーと出す人
口臭を気にする場合、舌苔についても知っておくことをおすすめします。舌苔とは、舌の表面に細菌がたまって苔状となった物体のことです。唾液の成分や細菌、食べかすなど、さまざまなものが集まって作られます。

菌の塊であることからもおわかり頂けるとおり、舌苔は口臭を引き起こす大きな要因のひとつです。したがって舌苔を放置していれば、口臭が強くなる危険性も高まるでしょう。

舌苔は、ブラッシングを行うことで取り除けます。ただし毛先が硬いものだと舌を痛める可能性もあるため、できる限り柔らかいものを選ぶのがおすすめです。舌の奥から手前にかけて、撫でるようにブラッシングして取り除きましょう。

よりしっかりと取り除きたい方は、舌を掃除することに特化した専用の舌ブラシを使うことをおすすめします。

歯科医院でメンテナンスを受ける

確実に口臭を予防したい場合は、歯科医院でメンテナンスを受けるというのもひとつの手です。

メンテナンスを受けることで、口内に残った汚れを取り除いてもらえたり、歯周病などの病気の予防・治療を行ってもらえたりします。口内の汚れや歯周病などの病気は、口臭を引き起こす原因のひとつであるため、メンテナンスを行うことで結果的に口臭の予防にもつながるでしょう。

病気の早期発見・早期治療が行いやすくなるなど、メンテナンスの実施には口臭の予防以外にも大きなメリットがあります。いつまでも健康的な歯で過ごしたい方は、ぜひ定期的にメンテナンスを受けるようにしてみましょう。

喫煙を控える

タバコを吸うと、口臭が強まりやすくなります。タバコには、強い臭いを引き起こす成分がたくさん含まれているためです。とくに、成分のひとつであるアンモニアやスカトールには注意が必要です。これらは糞尿の悪臭を引き起こしているものと同じ成分であるため、とくに口臭の大きな原因となるでしょう。

タバコを吸ったあとには、できる限りうがい・歯磨きを実施することをおすすめします。

まとめ

矯正治療を行うと、口の中が乾燥したり口内炎ができたりすることによって口臭が発生しやすくなります。口臭を予防したい場合、歯ブラシやマウスウォッシュ、デンタルフロスなどを用いてしっかりと口内を洗浄することが欠かせません。

加えて、舌にこびりつく「舌苔」を意識的に取り除いたり、喫煙を控えたりするのも有効な策となるでしょう。

表参道AK歯科・矯正歯科は治療後のアフターフォローも充実しているため、最後まで安心して治療を行えるでしょう。歯や口に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。

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